プレッシャーを力に変える!
こんにちは!八重樫です。
先日、札幌市内で開かれた、若手経営者勉強会が主催する「清水宏保さん基調講演『挑戦する心の持ち方』」に行ってきました。
今回はその講演から感じたことを。
清水宏保さんと言えば、真っ先に思い浮かぶのが、
「スピードスケート」「金メダル」
といったワードではないでしょうか。
長野五輪での金メダル。当時高校生だった私の記憶は鮮明です。
当時はスマホなどなく、高校生は携帯電話すら持っていなかった時代(一部は『PHS』『ポケベル』持ってたかな?)。
授業中にラジオで五輪中継を聞いているヤツがいて、「ジャンプ団体金!!」と騒ぎだし先生に怒られながらも一緒に喜ぶ、
そんな青春真っ盛りのときでしたので、特に印象に残っています。
華やかな経歴をもつ清水さんですが、我々札幌市民はつい「アノコト」も考えてしまいます。
「選挙になぜ出馬したのか?」「選挙後はどこで何をされているのか?」
講演では、ブレイク程度に選挙当時の話が聞けました。
「さすが宗男さん」といった感じです(笑)
本題は、現在の清水さんの活動について。
私の勉強不足だったのですが、清水さんは現在札幌在住で整骨院や通所介護施設、フィットネスジム等を運営する会社を経営されていました。
アスリートが引退した後のセカンドキャリアが充実するよう、まずは自分がその道を切り拓くという理念に感銘を受けました。
講演では、医療とスポーツの融合についてや清水さんの選手時代の経験等を話されていたのですが、特に興味を持ったのが本日のコラムタイトルの内容。
オリンピックという極限のプレッシャーの中で金メダルを取る、また4度世界記録を更新するという偉業を成し遂げたそのメンタルに触れたかったのです。
要約すると、
①結果を出すためにはプレッシャーは必要
②ただしプレッシャーを感じつつも余裕を持たせる
③目標設定をし、「なぜ?」と自問自答する
ということでした。
非常に共感できます。以下は清水さんの講演を聞いて抱いた私見になります。
①について
果物に適度なストレスを与えると甘味が増すように、人も適度なストレス(プレッシャー)があると力を十分に発揮できます。
プレッシャーはいわば「バネ」。
プレッシャーの反動を利用してより高みに辿り着くことができます。
しかし、度を超したプレッシャーはその反動により心身を壊すことになりかねません。
また、万全のパフォーマンスを発揮できる適度なストレスには個人差があります。
学生時代はテスト等画一的なプレッシャーを与えられてきましたが、社会に出るとそうはいきません。
自分自身で探っていく必要があります。また、会社もその見極めをしなければなりません。
「ノルマ」という形でプレッシャーを与える方法はよく取られていますが、弊社では採用していません。
ノルマがないということは一見楽そうですが、実はこの①に関する最適解を自ら(会社とともに)模索していくことに他なりません。
②について
全身に力が入ってしまうと体も心も固まってしまい、かえって良い結果が出ないということです。
講演では、「ルーティン」についてお話下さいました。
ルーティンには、
『迷わずに同じ動作をとることで精神的に落ち着く、自信を呼び覚ます』
『ホームグラウンド心理を作りだし、普段の実力をシビアな場面で発揮できる』
『脳にいつもの信号を送ることにより、無理なく臨戦態勢に持っていける』
といった効果があります。
私にもルーティンがあります。
朝の出社準備や1日の業務の進め方です。
出社準備の順番が変わることは決してありません。ちなみに所要時間も毎日ほぼ同じです。
身支度をする際の順番も常に同じです。
時計をする→名刺入れを左ポケットに→財布(札)を内ポケットに→小銭入れを右ポケットに
→ブレスケアを右ポケットに→事務所の鍵をズボンに→PARKERのボールペンを内ポケットに
という順番は何があっても変わることはありません。
ちなみに私は事業開始当初は自宅が事務所だったのですが、ルーティンが作れない気がしたので早めに事務所を借りて移しました。
私の場合、さらにポイントがあって、
「ルーティンを始める前に直面している困難や障害について思案する」
「リラックスした状態のときに将来の構想や目標設定をする」
というのがあります。
前者は、困難や障害を乗り越える方策を確実に現実化するために、
後者は、心身ともに力の入っていない状態で行うことにより、その後のアクションの瞬発力を高めるために行っています。
例えば、温泉に行くときは仕事のことを一切考えないでのんびりする、という方が多いかもしれません。
しかし、私の場合温泉に行ったときの方が普段より仕事のことを考えています(笑)
むしろそのために温泉に行くと言っても過言ではありません。
最後に③ですが、
目標設定自体は、①②を考えると当然のこととなります。
順番としては③があってはじめて①②につながると言っても良いでしょう。
大事なのは、その設定に対し「なぜその目標なのか?」という問いかけをすることです。
清水さんは「オリンピックで金メダルを取る!」という目標設定への「なぜ?」は、
「金メダルを取ることで、プロ化をスケート連盟が認めてくれたから」だそうです。
さらに「なぜプロ化?」となると、
「スポーツで稼ぐことによって、引退後の人生に繋げられるから」ということでした。
目先の目標を達成したことで人生が終わるわけではありません。
道はさらに続いています。
目標設定を深く掘り下げることで、その後の道を迷わずに進めるようになるのではないでしょうか。
私も目標設定の後は、3回程度「なぜ?」を繰り返すようにしています。
以上が、私見を交えた清水さんの講演内容の紹介です。
金メダルを取ってから約20年、競技を引退してから7年。
清水さんは、過去の栄光に甘んずることなく依然『挑戦する心』を持った輝く人でした。
※当日、本物の銀メダルが会場で回され私も手に取ったのですが、写真掲載OKかわからないので載せません。
代わりにプレッシャーがかかった私に余裕を与えてくれるモノを。
金メダルは触れると金の膜がはがれてしまうため回せないそうです(笑)