八重樫のぶらり放浪記⑩
こんにちは!八重樫です。
久しぶりの「ぶら放」です。
今回は別段旅をしたわけではありませんが、日常の一コマから独自の視点でぶらりをお届けします。
私はよく業務で道庁に行きます。
これまでは車で行っていたのですが、今年に入って敷地内工事の影響で駐車区画が小さくなってしまいました。
駐車待ちをするのが嫌なので、最近は地下鉄と徒歩で行っています。
うちの事務所からは地下鉄で一駅の「大通駅」で下車。
そこから「地下歩行空間」を歩くこと10分。
地上に出ると目の前にはこの建物が現れます。
北海道庁旧本庁舎。
別名「道庁赤レンガ」です。
現在の道庁は写真で見て右奥にあります(左奥は北海道警察本部かな?)。
札幌育ちの私は、小学校の行事やらで何度かいっている(はず)ため、「テレビ塔」「時計台」に並ぶ札幌のシンボルとして認識しています。
小樽や函館もそうですが、こういったモダンな建築物を見るとテンションがあがりますね。
札幌市民がわざわざ赤レンガを見に行くことはあまりないかもしれません。
しかし、赤レンガに代表される開拓使の精神、いわばフロンティアスピリッツが我々の中に連綿と継がれているのではないでしょうか。
・・・と、今回はここまでが導入部分。
ここからは不動産会社ならではの、また「すべての記述は公文書を見るまで信用しない」がモットーの私独自の視点から赤レンガを紹介します。
下記をご覧ください。
小さくて見にくいかもしれませんが、これ赤レンガの登記簿なんです。
このコラムのためにわざわざ取ってきました。
これを見ると面白いことがわかってきます。
赤レンガについて、某ペディアによると、
(引用ここから)
【沿革】
1888年(明治21年)赤れんが庁舎完成
1896年(明治29年)八角塔・換気筒撤去
1909年(明治42年)赤れんが庁舎火災
1911年(明治44年)赤れんが庁舎復旧工事完了
(中略)
1968年(昭和43年)八角塔・換気筒などの復元工事完了
(以下略。引用ここまで)
となっています。
また、札幌観光協会の赤レンガのHPにも、「1888年(明治21年)に建てられた」とあります。
同じく道のHPにも「明治21年建築」と記載されています。
しかし。
登記簿を見ると、「明治44年11月15日新築」となっています。
そもそも現在の不動産登記制度は昭和に入ってからのものなので、火災で焼失する前ではなく、復旧工事が完了したところで「新築」と登記したのですね。
また、よ~く見ると他にも気になるところが・・・。
平成23年2月23日に錯誤を原因とする登記がされています。
はじめは「地下1階 676.14㎡」となっているのが、
登記後は「地下1階 1676.14㎡」となっています。
・・・これ最初「1」を付け忘れて登記しちゃったんじゃないの?!
なんて想像したり。
歴史的建築物も登記簿を読むことでわかる(かもしれない)事実があります。
今度は赴いた城の登記簿でも取ろうかな。