ワラビダマ

   

ちょいと前の話。

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業務提携先の会社の皆さんとの研修会を終えて直帰。

"2020年4月から、いよいよ改正民法施行だよ"
"賃貸借契約書のひな型も改正法に沿った新しいものにして、内容をみんなで検討しようね"

不動産に携わっている以上、必須なこととはいえ契約条項一つ一つ、細かい文言とにらめっこしながら、じっくり格闘するのはさすがにアタマがつかれます。

甘いものがほしい。。

手っ取り早く飴でも買って帰ろう。
ぶらりショップへ。

さっそく気になるものが。

「童玉」

子ども用のキャンディかな。

ふと押し寄せるモヤモヤ。
終えたばかりの研修を思い出す。

"単語や言葉の言い回しのひとつにおいても、なんとなく読み流してしまうのではなく、立ち止まってどういう意味かよく考えることが重要です"

「せつないのどに」

「せつない」、「のど」

何だそれは。

のどが「せつない」とは、何なのだ。

疲れ切った脳がパニックになりそう。
「でも大丈夫。」根拠はないが強く自分に言い聞かせる。

落ち着け。
立ち止まることを恐れるな。

ゆっくり自分に問えばいい。
ほら、昔あっただろう。

喉がしこたま情緒的になったことが。

…。

ないない。
そんな記憶ない。

ややしばらくエネルギー切れの脳天をさらなる限界までひねるも、「のど」と「せつない」は一向にリンクしない。

どうしよう、困った。
しかし気になる。

「せつないのど」とは、何なのか。

「せつない」、「のど」。

何なのか。

……。

…。

そんなことより、甘いものがほしい!
話はそれからだ!

てことで、サクッと購入。

でも、食べるのは気になることを調べてからにしよう。

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ということで。帰宅後の自宅で調査開始。

こやつの出番です。

岩波書店の「広辞苑」は、ある言葉がもともと使われていた意味から順番に掲載されています。
歴史を通じて言葉の使われ方・意味が変わっていったような場合には"古い順"に書く。
そういう編集方針なんだそう。

言葉には意味がある。
言葉の意味には歴史がある。

※ちなみに、三省堂の「大辞林」だと反対に、最近の意味から順に掲載されているんだとか。こちらは私は持っていませんが、編集する人によって方針もそれぞれということで、面白いですね。

さて、余談は置いといて。
「せつない」という言葉の意味はどうか。

なるほど、こういう順序で記載されていました。

・圧迫されて苦しい
・胸がしめつけられる思いでつらい

つまり、私は下の意味でしか「せつない」を理解していなかった。
今回はもともとの上の意味で理解すべきだった。
だから私の脳が危うく爆発しかけた。
そういうことか。

「せつないのどに」とは、
"のどがくるしいときに、どうぞめしあがんなさい"
だったってことですね。
なんてやさしい。

いやはや、固いアタマだと大変な思いをするばかり。
むしろせつないのはアタマの方じゃないか。
まったく困りものです。

何はともあれ、一安心。
袋をあけて童玉を一口。

ほんのり香るココナッツ、やんわり続く黒糖風味。
やさしく控え目なハッカの清涼感。
他に類をみない実に素朴なマリアージュ。

あーすっきりした!

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以来この甘味のとりこです。
まだ暫くはクセになってそう。
そう、「とうぶん」ね。

おしまーい!
よかったら探して買って食してみるべし!

(第一営業部・長田)

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