<よい言葉⑦> 知・好・楽
こんにちは、最前線のシュウトウです。
久しぶりに<よい言葉>シリーズ。
今回は『論語』の一節を取り上げたいと思います。
--
子曰。知之者不如好之者。好之者不如樂之者。
子(し)曰(いわ)く、「之(これ)を知る者は、之を好む者に如(し)かず。之を好む者は、之を楽しむ者に如かず」。
--
現代語訳すると、次のような意味と言われています。
孔子先生はおっしゃった。「ものごとを知識として知っているだけの者は、これを愛好する者に及ばない。さらに、これを愛好する者は、楽しんでこれと一体になっている者には及ばない」と。
このことば、好きなんですよね。
格言として取り上げることもできるでしょうが、個人的にはむしろ夢のあることばとして受け取っています。
ものごとと自分との距離感。
離れていても大丈夫な感覚が「知っている」ということ。
もはや離れがたいものになっているのが「好き」ということ。
それすら意識することなく、自分の一部になっている状態が「楽しむ」ということ。
自分と自分以外の事物との究極の関係性です。
「アイデンティティ(=自己同一性)」といっても良いかもしれません。
意識してそうなるものではないと思いますが、あこがれますね。
なにか「楽しむ」境地に達することができるものがあれば、幸せな人生なんじゃないかと。
「○○馬鹿」という表現がありますが、真にその境地にあるならばそれは特別なこと。
「馬鹿上等」です。