絹織物の桜染め
まいどこんにちは。
ボタニカル・シュウトウです。
先日、まだコロナが落ち着いていた時期のことですが、「北関東友の会」の友人2名と共に、我が生誕の地である群馬県桐生市を巡るツアーを敢行しました。
幹事である私は、今回のツアーの目玉として<草木染め体験>を予約。
おっさん3名ということで、おばちゃん先生にやや失笑されつつ、果敢にもどっぷりと体験をしてきました。
前提としまして、桐生市は、古くから絹織物の町であり「東の西陣」としてかつては栄華を極めました。
その後織物産業自体の衰退と、北関東という”陸のバミューダ”とまで言われる(ウソ)謎多き立地のために、少々くたびれた感の否めない地方都市となり、現在に至ります。
札幌のようにシャキッとはしていないものの、札幌よりも繊細で重厚な歴史と文化の香りのするこじんまりした町です。
現在でも「桐生織」というと非常に高価な正絹のブランドとして確立していて、絹織物の伝統は脈々と息づいています。
余談ですが、地名にも「織姫町」や「錦町」など、雅な風情が残っていたりします。
そんな桐生のツアーだもの、織物に触れねばならぬと考えまして、世話役たる私は、おばちゃん先生の失笑もなんのそので予約に踏み切ったわけですが、これが意外にもハマりまして、ここでわざわざコラムネタにすることになりました。
今回お世話になったのは、こちらの工房。
>>> 絹遊塾 工房 風花(かざはな)
※ 友人の写真が素晴らしいので、今回はかなり多めで。
※ ここからはすべて友人の撮影です。
工房の中はこんな感じで趣があります。
今回の染料は、時節柄「桜」。
花が咲く前のつぼみのついた枝先を煮出して染料を作るそうですが、バラ科の植物は色が出やすいとのこと。
隣接するみどり市の「河津桜」と、足利市の「思川(おもいがわ)桜」の二種類の染料を使いました。
桐生で織られた真っ白な絹のスカーフ。
これを、こんなことしたり、あんなことしたりして…
1時間ほどでこんな感じになりました。
アルミ媒染ののち鉄媒染をするという手順で、色の濃い部分をつくって表情を出しています。
乾燥させたのちアイロンを施すと、何ともいえない柔らかな仕上がりになりました。
きれいにラッピングすると、まるで売りもの!
実際に桐生織の草木染めは、デパートで最低1~2万円はするそうです。
写真ではちょっと分かりにくいのですが、河津桜はすこし青みがかったピンク、思川桜はサーモンピンクに仕上がりました。
どちらも良い雰囲気で、家族への素敵なお土産になりました。
草木染体験、かなり楽しかったです。
体験料(何点染めてもOK)のほかに染める製品を購入するのですが、合計4,000円弱で1本できちゃいます。
先生も親切で、小学校3年生からできるそうなので、家族連れでも良いですね。
先生、ありがとうございました!
さて、この後も桐生”バミューダ”ツアーは続きましたが、友人にも満喫してもらったようで、早くも第二弾の構想が出ています。笑
地元再発見。
時間がゆっくり流れていました。